厨房の必要換気量を求める際の注意点

厨房の必要換気量を求める際の注意点

 

【 フードの大きさと高さについて 】

 

高さについては建築基準法施行令第20条第2項第7号(イ)に定められているように、火源又は火を使用する設備もしくは器具より排気フードの下端まで1m以下にする。

 

大きさについては、熱とか排ガスとかいうのは拡散していこうとするのでそれを捕集するのに十分な広さがもとめられる。

 

 

【 静圧の計算 】

 

計算式ででた数値がイコール換気扇の風量ではありません。
吸い込みガラリ 〜 屋外フードまでのダクトも含めた静圧(抵抗)を計算しなければ
なりません。

 

ガラリの静圧損失は以下の通りです。

 

静圧損失(Pa)
全面速度1 m/s  2 m/s    3 m/s     4 m/s
吹出し     12.16  46.1     98.07  171.6
吸込み     18.93  70.61    153.97  264.79

 

 

【 排気フードの向き 】

 

外気の風の向きというのは、地域や季節、気象によってかわることは当然であるが建物が立地している場所で一年間でどの向きの風がもっとも強いのか知っておく必要があります。

 

仮にその方向にフードが向いているとすると、風の風圧が排気フードの静圧を高めるため換気量が不十分になってしまいます。

 

現場がその方向にしか排気が抜けない場合に行いては遮風板を設置して風を遮るなどの措置が必要になってきます。

 

 

建物の壁に向かって吹いた風は壁に当たって速度を失い、エネルギー不滅の法則により速度エネルギーは圧力に変換されるからです。

 

強力な風が吹いた場合は、ファンが停止してしまい逆流を起こす可能性もあります。

 

 

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