メットとクロ

メットとクロ

一般に作業量はメット(Met)という単位で示されます。

 

1メットは「身体表面積1平方mあたりの産熱量が1時間に50カロリーあるときの状態」のことで、安静にして座っている状態が1メットです。
1メットの差は、快適と思われる温熱条件下では、約6度の差異に相当します。例えば、冷暖房で、室温調節する場合、寝室など安静にしている(1メット)部屋に比べ、キッチンのような立って軽作業している(1.6〜2.0メット)部屋では、約4〜6度低く設定しても、温熱感に変わりがないといえます。

 

 

着衣量は、通常、衣服の保温力(熱伝導抵抗)を表すクロ(Clo)値で示されます。

 

1クロとは、「室温21.2度、気流0.1m/秒の下で安静にしている人が、快適でかつ平均皮膚温33度を維持できる衣服の保温力」と定義されています。目安として、間服のビジネススーツが1クロとなります。単純に計算すると、着衣量が1クロ増えると、外気温や室温が9度低くてもその差を感じないことになります。つまり、衣替えによって、快適と感じる室内温度が変わるわけです。夏の着衣量は、0.3〜0.6クロ(単純計算で約3〜5度に相当する)、冬の着衣量は0.6〜1.0クロ(同じく約5〜9度に相当)を目安とします。

 

 

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可照時間とは日の出から日没までの時間で、日照時間は実際に太陽が出ていた時間です。
直達日射と天空輻射
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予測平均申告(PMV指数)は体感温度ではなく、温冷感を指標にしたことが特徴的で、1994年、ISO規格(ISO7730)になりました。 予測不満足率(PPD指数)は、人間がある暑い寒いの状態の時に何%の人がその環境に不満足かを表すのに用いられます。